2016年熊本地震調査速報(西原村の被害)

1. 布田

西原村は村役場の周辺はあまり大きな被害があったようには見えませんが,村役場から県道28号線で少し南に下がったところにある,上布田,下布田の集落で大きな被害が見られました。平地から山間部に入るところに位置する集落です。これらの集落では,県道28号線の西側が平地に向かって急勾配で下がっていくような地形ですが,その傾斜面に立つ家の多くが大きな被害を受けていました。地震動による被害というよりは,地盤の崩壊に伴ってその上の構造物が被害を受けたように見えます。土の種類まではあまりよくわかりませんでしたが,あまり粘着力の高くない腐葉土のような土を盛ってあって石垣ごと地盤崩壊しているようです。

また県道28号線の東側は山に向かって標高が高くなっていきますが,道路に沿って建つ建物も被害をうけています。
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県道28号線から北西側の平地まで降りると,平地部分に建っている構造物はもちろん無被害ではありませんが,古い木造住宅でも倒壊に至るほどではなく,遠望する限りでは瓦の被害にとどまっているように見えました。また,新しい建物はほとんど問題がないように見えます。
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また,布田のはるか東の山の斜面が大規模な崩落をしているのが遠望されます。
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上布田の北の端あたりから県道28号線の東に入ると急に山がちな地形となりますが,石垣などが多く壊れています。さすがに,地盤が大きく変状すると新しい建物でも損傷をまぬがれませんが,それでも,きちんと基礎を作ってあれば,倒壊には至らないことがわかります。
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2. 河原

下布田から県道28号線を南へさがって,峠を越えて,県道28号線が木山川に寄り添うあたりに星田の集落があります。布田と河原の境あたりの集落です。県道の北側の山側は急傾斜地で,斜面が崩壊していて民家が壊れています。
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さらに,県道28号を南へ進むと河原の中心部に到達します。河原小学校の少し北側,木山川を挟んだ向かい側にある白山姫神社が完全に倒壊しています。ちなみに,もともとは,こんな感じだったようです。社殿に向かって左側の石垣が崩壊してそれにともなって社殿が崩れてしまったものと思われます。
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河原の中心部では完全に倒壊しているような建物には気がつきませんでした。
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