災害環境評価法に関する研究の現状および動向調査

盛川仁(東工大総合理工学研究科)

ニューヨークにおける同時多発テロの直後,10月6日から約2週間,ガラガラの飛
行機に乗ってDrexel大学
(アメリカ合衆国)土木工学科のZerva教授の研究室とThe Scientific and
Technical Research Council of Turkey
(TUBITAK; トルコ共和国)の
Marmara Research Centerに滞在し,災害環境,特に地震災害に関する環境
評価の研究動向の調査を行いました。

Zerva教授は地震動の時系列解析やリスクマネジメントを含む地震の確率論的な
取り扱い手法についての研究を進めており,確率論的な立場から地震災害にアプ
ローチしようとしています。筆者の訪問時にはZerva教授がOrganizerをつとめた
Soil Dynamics and Earthquake Engineeringに関する国際会議がDrexel大学で開
かれました。テロの影響で直前のキャンセルがあったものの,世界の地震国をは
じめとして多数の国からの参加者を得て,地盤からみた地震災害という観点から
熱心な議論が交わされていました。

TUBITAKは,ありとあらゆる分野の研究機関を1つにまとめたような組織
です。もとは,国立の研究機関でしたが,現在は日本で言うところの
独立行政法人化しています。バイオ,宇宙開発,情報技術等の様々な
研究機関から構成されています。法人化にともなって外部資金の獲得が
必須となったため,運営や研究にコスト意識が反映されるようになり,
食堂の食事はよりおいしく,研究活動も以前より活性化されたそうです。

筆者は,Ozalaybey助教授の率いる地震学グループと特に密接な議論を行
うことができました。彼らは,1999年のトルコ・コジャエリ地震以降,
フランスとの共同研究により,マルマラ海の海底地形を詳細に調べると
いった活動にも貢献しています。これらの研究活動の現状をふまえて,
地質環境や地盤環境を考慮した地震動特性について,日本との共同研
究の可能性についても議論することができました。

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