プログラム歴など

東京工業大学助教授 (大学院総合理工学研究科)
盛川 仁 (もりかわ ひとし)

私が現在の勤務地へ異動になる時期に,当時の大型計算機センターのプ ログラム相談員がすべてオンラインプログラム相談員になる,という組 織換えがありました。そのため,京都大学の計算機を使っている人がい るとはとうてい思えない現在の職場にあっても,ネットワーク上でなら 貢献できることもあろう,と考えて,引き続きオンラインプログラム相 談員をつとめさせていただいています。以下,私のプログラム歴などを ご紹介させていただきます。

私自身の研究は,これまで,確率過程論に基づく地震動の時系列解析や, 地盤震動の測定記録を用いた地盤構造の推定といったテーマを中心に行っ てきました。頭の悪い部分は乱数で補う,というわけで,モンテカルロ シミュレーションで計算機をブンまわし,力ずくで解を引きずり出す, というような非効率な仕事もやりました。そんなわけで,計算機とはひ たすら計算をするユーザとしてのお付き合いが長く続いています。

学生時代に所属していた学科ではFORTRANを教育していましたので,素直 な私はいまだにFORTRANを使い続けています。ハードウェアを直接触らな くてよい数値計算では,FORTRANは今でも十分に通用する優れた言語であ る,と私は信じています。

しかし,さすがにFORTRANだけしか使えない,というのではいささか不便 なことが多くて,特にテキストファイルの処理が面倒でしたので,perl 4 がリリースされた頃から,テキスト処理のためにperlを使うようになり ました。これは,当時ようやく使い物になり始めていたLinuxやFreeBSDと いったフリーのUNIXクローンのOSがperlを標準で搭載していたという事も 関係しています(実は,当時まだ学生だったLinus Torvalds氏がLinuxコ ミュニティの招待で来日されて,京大へ足を伸ばされた折に紹介されて 握手したんです…で,すっかりLinusファンになってLinux使いまくり, という単なるミーハーです。動機としてはperlはそのおまけだったりし ます)。

いずれにせよ,UNIX系OSはパイプの処理やプロセス管理がきちんとしてい ますから,perlとFORTRANをそれぞれ得意な部分で使いわけて,データをパ イプでやり取りするというようなプログラミングが可能になりました。こ れにより,一気にプログラミングの自由度が広がったことが,私にとっ て非常に大きな収穫でした。

一時のLinuxブームも去って,やっぱり世の中ではGraphical User Interface なOSが幅をきかせています。でも,数値計算の世界ではエディタとコンソー ル,という昔ながらの手続きでも十分にやっていけますし,むしろ効率が よい場合もあります。学生さんにはこういう世界があることを一度は知っ ておいていただきたいと思いますし,そういう相談にのりたがっている(?) 相談員もいる,ということを記憶にとどめておいていただければ,と思 っています。

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